こんにちは。『冷え』を感じる季節になってきました。
今回はテーマ【体温】です。免疫力を上げてウイルスや感染症に負けないなど体温に関するアレコレを取り上げたいと思います。
人の体温は2種類
外殻体温・・・身体の表層の温度(気温の影響を受けやすい)
核心体温・・・身体の深部の温度(気温の影響を受けにくい・一定に保とうとする)
※核心体温は深部といっても、頭腔と胸腹腔(体幹部)の内部温を指しているので、太腿の奥とかふくらはぎの奥などは違う。
体温測定について
医療の現場では核心体温を重要視して体温測定している
例 口腔温 直腸温 腋窩温 耳道内温(より核心温に近いとされ)
なので昔から脇で体温を測ってきた。
最近は、新型コロナウイルスの影響もあって、商業施設や宿泊施設に入る際に簡易に非接触型の温度計で測る事もありますが、外気が極端に低い場合ですと前額部も冷えてしまうので手首等で測る必要があるかもしれません(あくまで参考にはなるかと思います)
核心温度は36度~38度に保たれるようになっています。
そして健康な人の体温は36.5度~37.1度と言われています。
現代日本人の平均体温は下がっている!?
以前にも書きましたが50年前の日本人の平均体温は36.89度。
現在の日本人の平均体温は36.20度。0.7度も下がっています。
原因は、交通機関や家事など文明が便利になった為、筋肉量や運動量が減って基礎代謝や行動熱産生が下がってきているのではと考えられてます。
※ちなみに朝昼晩と人は時間帯によって体温が変化するので3~4回測って平熱を割り出すと良いでしょう(明け方は一番体温が低く→夕方に最も高くなる・概日リズム)
体温が下がりがちな原因
ついでに体温が下がってしまいがちな理由を
●筋肉量・運動量の低下
●食生活
●強ストレスによる自律神経の乱れ(血管収縮など)
●入浴がシャワー浴になってしまい深部体温がしっかり上昇してない
●科学薬品の飲み過ぎ(成分的に体温を下げるものが多いとも)
※これは医師や薬剤師さんに相談されると良いでしょう。市販薬の飲み過ぎている方は特に。
顔色と体温
顔面蒼白なんていう言葉もありますが、体温が低い場合は熱を放射する必要がないので顔面の毛細血管が収縮しますので、顔色が白く見えます。
緊張した場面やショックな事でも交感神経の影響で血管は収縮して白くなる事も。
※冬に散見する『りんごほっぺ』や『赤ら顔』の人について。
冬に寒暖差が激しい状態で毛細血管の縮小と拡張を繰り返し過ぎると毛細血管が拡張しっぱなしになる場合があります。医学的には『毛細血管拡張症』というそうです。
冬に顔が露出していたり、身体全体が冷えていると起こりやすいので、マフラーやマスクで顔を極端に冷やさない事や身体全体を温かくする事が大切だそうです。
赤ちゃんは大人よりも体温が高いので顔面の毛細血管も開いて血流量が増えて顔色が赤く見えます。だから『赤ちゃん』と呼ばれています。
激しい運動をした人の顔色が紅潮しているのも同じ意味ですね。
鳥肌の正体
鳥肌は寒冷反応の一種。交感神経が緊張して皮膚直下の立毛筋が収縮する事。
人以外の哺乳類は多くの体毛に覆われていて、冷えを強く感じた際に毛を立てて身体の表面に空気の層を作り体温の喪失を防いだ。人はそこまで毛に覆われていないが、名残りが残っているのである。
交感神経緊張に伴うので恐怖や感動など温度とは無関係でも鳥肌は立つ(表現は間違っていないですね)
冷えるとトイレに行きたくなるのは
冷えるとトイレに行きたくなるのも寒冷反応で、冷えると
下垂体後葉からの抗利尿ホルモン(トイレ我慢ホルモン)の分泌が抑制される
心房性利尿ペプチドの分泌は増加
利尿によって循環血液を減少させて、体表面への熱移動を抑制させている
ふるえの正体
ふるえは、体温が下がってしまったため、不随意筋を動かして熱産生して体温を上げようする働きです。
フィードフォワード
寒い外に出た瞬間にまだ体温は下がっていないのにふるえが出る。熱いサウナに入った瞬間にまだ体温が上昇してないうちから汗が噴き出る。
これらは予測生体反応でフィードフォワードと言います
肌を出していると
空気は温かいと上に上昇して周囲の低い空気と入れ替わります(対流)
服を着ていたりしていると熱は逃げず(放射されず)体温は表面から下げられません。冬は肌の露出が多いほど熱が放射されて体温が下がってしまいます。
ちなみに、人の上気管支などには【せん毛】と呼ばれるカーペットのような稲穂のようなモノがあって、ウイルスなどが付着して溜まるとクシャミやうがいなどで外に排出したり、キャッチした状態で飲み物を飲む事で胃に落として胃酸でやっつけたりしています。
しかし、寒かったり、身体の水分量が少ないと【せん毛】が寝てしまいます。例えるなら稲が寝てしまって地面が露出したところにウイルスが土壌に侵食していくイメージなのです。 鼻毛なんかも同じような働きがあるとも言えますね(鼻呼吸が推奨される理由とも)
首を冷やしてしまうと【せん毛】が寝やすくなってしまうかも。
なので冬はタートルネックやマフラー、ネックウォーマー、ストールなど首を温めると良いんですね(大昔、風邪を引いたら焼いたネギを綿布に巻いて喉を温めるなんていう民間療法もあったくらいで)
風を浴びると寒く感じるのは
私たちは身体の外側に体表温に近い空気の膜を作っています。
風が吹くとソレは吹き飛ばされます。周囲の冷たい空気と入れ替わり熱放射が増大します。(ダウンジャケットは防風素材な上に、外気と体表の間に温かい層(綿)ができるわけですね。動物と同じく。布団も同じく)
また、私たちは汗をかいてなくても毛穴から水分が出て行っています(不感蒸泄)
それが気化する際にも熱が奪われて冷えてしまいます。
低い気温でも風の強い弱いで体感気温に違いがあるのもそういう事ですね。
夏ならば扇風機や団扇が涼しいわけですね。
温度中性域(環境温度)
発汗もふるえも起こらずに、体温が皮膚の表面の循環で調節される温度領域を温度中性域と言います。環境温28度~32度だそうです。
真夏のエアコン設定温度が28度推奨なのも、そのせいですね。
クローバー整体の室内温度も温度中性域を意識しています。
今回はここまで
・・・長くなりそうですので今回はココまで。
次回は冷えの対策編を。
現在、クローバー整体では【温熱薬石コース】で通常以上にお客様を温める事を意識したコースをご用意してお待ちしております。(オールシーズン効果はありますが)
後半へ続く